こどもの病気
当院では小児耳鼻咽喉科の病気の治療にも力を入れています
子どもは自分の体調不良を言葉で表すことがうまくありません。耳をよく触っているなどいつもと何か違うなと感じたらお気軽にご相談ください。キッズスペースもございますので、待ち時間にご利用ください。
主なこどもの病気 |
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鼻風邪・のど風邪、
急性副鼻腔炎
鼻水がなかなか治らない場合
鼻水がなかなか治らない、鼻づまりが続く、咳が止まらないなどの症状で多数の子供さんが来院されます。
特に春や秋頃にはアレルギー性鼻炎や花粉症と思い込んで来院される方も多く、鼻水の薬をずっと続けているのになかなか治らないと言われる方が、とても多くおられます。
もちろんこれらを合併しておられる患者さんも多数いらっしゃいますが、特に小さい子供さんはうまく鼻がかめずに奥に鼻がたまって膿性(うみ)の鼻水が固まっている事も多いため、鼻水止めやアレルギーのお薬だけを飲んでいても効果が乏しくなります。
この状態が長引いたり、繰り返していると、頭痛なども出てきて、急性の副鼻腔炎(ちくのう)になってしまっていることも多く見られます。
そのため、鼻腔の中をしっかり観察して、膿性の鼻なのか、アレルギーが合併しているのかなども確認して、必要であれば副鼻腔のレントゲンも行って、適切にお薬や治療を選択する必要があります。
冬の風邪のひきやすい時期や、副鼻腔炎がすでに長引いている方やアレルギー性鼻炎のひどい方などは、改善するまで時間を要する方も多いですが、しっかりと鼻奥を観察しつつ吸引と処置を行なって、鼻の状態にあったお薬を服用すると数日で症状が改善される方も多いです。
鼻水や咳が出る場合は、早めに専門的に鼻の奥まで確認してもらうことを強くお勧めします。
副鼻腔炎、気管支炎、咳、
喘息
咳がなかなか治らない場合
咳がなかなか治らないために来院される子供さんの多くに、粘り気の強い鼻水が奥に溜まっていて、前に垂れてこないので、一見鼻水がないように見えていても、のどに流れている(後鼻漏)状態になっていることがよく見られます。
適切な鼻の治療を行うだけで長びく咳症状が軽快する方も多いですし、気管支炎や喘息を併発・合併している場合は、それらに対する治療も組み合わせることで軽快される方も多く、咳のみの症状であっても鼻の奥の観察と治療も行なっていく必要があります。
急性中耳炎
早期に発見して、治療を開始することが大切です
特に小さな子供さんは、うまく鼻をかめませんので、鼻水・鼻づまりがあると、耳が痛くなってなくても中耳炎になってしまっている事がよく見受けられます。
早期に発見して治療すると早く治っていく事が多いですが、気づかずに鼻水や咳が続いた状態ですと、中耳炎は治りにくくなり、耳の痛みが激しくなって、高熱が出たり、鼓膜が破れて耳だれ(うみ)が出てくる事もあり、鼓膜の腫れや痛みがひどい場合は、緊急に部分麻酔をした上で鼓膜を切開※して排膿する事もよくあります。
当院でも、鼻水や咳が続く子供さんで中耳炎が進行した状態で来院され、これまで多数の鼓膜治療、切開※を行っております。
鼻水や鼻づまり、咳などが出ている場合には、熱がなくても、できるだけ早めに、鼓膜の奥に分泌液がたまってきていないか専門的にしっかりとチェックしてもらうことを強くお勧めします。
※鼓膜切開
当院ではレーザーによる鼓膜切開を行っております。しっかりと排膿できるため、通常の鼓膜切開に比べて、治療期間が短縮され、中耳炎の再発も少なくなります。
アレルギー性鼻炎・花粉症
ドロップスクリーンによる検査も可能
小児のアレルギー性鼻炎は生後6か月頃からダニ、2歳頃からスギによる感作が認められるようになりますが、年齢を経るとともに、さまざまな抗原(アレルゲン)に感作され、鼻症状も顕著になっていきます。
水性の鼻水が出て、アレルギーの薬を続けているけど、効果がないといわれて受診される子供さんのなかには、単にアレルギーのみでなく、鼻の奥に鼻風邪や副鼻腔炎による膿性の鼻水が奥に固まっていることもよく見受けられ、奥の鼻水を吸引して、アレルギーの治療薬のみでなく風邪や副鼻腔炎の治療も組み合わせ行くことで軽快されることも多いです。
漫然とアレルギー薬を続けるのではなく、症状に応じて、鼻粘膜のアレルギーの有無と、膿性の鼻水など鼻の感染の併発がないか、鼻の中の所見を適正に判断して治療を進めていくことが大切です。
アレルギーがあることで、慢性的に鼻症状が続いていたり繰り返し症状が出ている場合には、抗ヒスタミン剤などの内服や点鼻薬を継続しながら、鼻内所見を観察していく必要がありますが、
舌下免疫療法も症状の軽快や服薬を減量させていく効果も期待できます。舌下免疫療法は現在、ダニとスギアレルギーに対してのみ試行でき、6歳頃から治療可能です。
当院では従来の採血によるアレルギー検査も行なっておりますが、最新のアレルギー検査機器であるドロップスクリーンも導入しており、これは注射器を使わずに指先からの少量の血液でダニ,ハウスダスト、花粉、食物アレルギーなど41項目が院内で30分で結果がわかります。
注射器が苦手な小さなお子様でも受けていただきやすい検査です。
ご希望の方は、受付や診察時に直接お申し出ください。
発熱、学校感染症など
あらゆる鼻・のどに関わる感染症・発熱に対応しています
発熱がある時は、鼻水や咳を伴っていることが多く、通常の風邪のみならず、中耳炎や扁桃炎・咽喉頭炎、副鼻腔炎など耳鼻科の疾患が多く関わっています。
発熱の治療にあたっては、その時の流行性の感染症の確認※と、さらに発熱の原因となりうる膿性の鼻水や後鼻漏、中耳炎など有無についても確認し、鼻やのどに対する適切な治療とお薬を選択していくことが大切です。
当院では、流行時には鼻水や咳などを伴う感染症の検査を行い、鼻・耳・のどの状態や診察所見に応じて、鼻汁吸引や咽頭処置、中耳炎治療などの治療・投薬を行なっています。
※インフルエンザ・コロナ・アデノ・RS等のウイルス性感染症、溶連菌感染症等の細菌性感染症等に対応しています。必要な方は登校・登園許可証についてもお申し出ください。